それは鉱物、じゃなくて好物?

先日、5歳のいとこが遊びに来た。初対面で私のことを「お姉ちゃん」ではなく「はむぞの」と呼び捨てにする、わんぱくな女の子。幼稚園で複数の友達を泣かせて、先生から親に電話が来たというエピソードの持ち主。その度胸を、豆腐メンタルの私に少し譲ってくれ。

そんないとこと私の部屋で遊んでいたら急に目を見開いて、とあるものを「欲しい」と言い始めた。

 

 

 

 

 

ナミビアクラスターアクアマリン

 

?!?!?!

なんだってー!

「きみ、良いセンスしてるな」と思うのも束の間、いやこれはマイコレクションで1番高価な石だから、南アフリカのコレクターから譲ってもらったものだから、いくら可愛いお子さまでもあげるなんてむりです無理ですゴメンナサーイ!!!

普段、石はボックスにしまっているのに、こんな時に限ってこのアクアマリンだけ机に置いといたもんだから、狙いを定められた。「もってかえる!!!」の意地っ張りで説得するのに1時間30分もかかった。「大好きなポケモンのぬいぐるみをいっぱいあげるよぉおおお」って言ってるのに、どうしてもこの石が欲しかったらしい。すごいよ、ポケモンより勝っちゃった。

それにしても、いとこが石に触れていた時、口を半開きにして瞬きを忘れていたのには笑った。だって、その姿は大人が石を観察するのと変わらない。宝石が持つ神秘的な輝きは、何もかも忘れるくらい夢中になれる魔法なんだね。写真だとあんまり綺麗に写っていないけど(撮り方の問題)、実物はもっともっと美しくて、海のような青色がとても濃くて、クラスターが更に石としてのかっこよさを増しているんだよね。

 

 

「わぁきれいだねーすごいねーほしいなぁ」

ずっと言ってたね。

共感してくれてとっても嬉しかったよ。

でも、全力で断ってごめんね。今度、一緒にミネラルショーへ行こう!

 

 

 

 

あれから、1週間後。今度は弟が家に来た。

その日も石のコレクションを机に並べていた。弟が、へぇこれ欲しいなって言って手に取ったのが、あのアクアマリンでした。

あんたも欲しいのかい。

 

他にもいっぱいあるのに

なぜこのアクアマリンに惹かれるのか聞くと、石・クリスタル=クラスターのイメージが強すぎて、実物が身近にあることに感動したらしい。確かにそれは一理あるかも。私も石を選ぶときは、クラスターやそれに近い姿を探すことがある。クラスターの水晶とか心にグッと刺さる。

5歳のいとこも欲しがっていたことを弟に説明すると、びっくりしつつも感性が遺伝しているのかもという話に。私の両親が石やジュエリー好きだし、おばあちゃんも好きだとか?もしかしたら、いとこの両親も好きかもだし、親戚で石を話題にしたことはないけど隠れコレクターが居たりして。

石に魅力を感じるということは、今後はいとこがジュエリーに興味を湧く可能性だってある。もしかしたら、私みたいにリング沼に片足突っ込む可能性もあり?そう思うと笑えてくるし、なんだか安易に想像できちゃうな。彼女の将来が、楽しみ。