今夜、浜松町で

電車に乗る時は、よっぽと足が疲れていない限り車窓が見える位置に立っています。1時間の乗車時間でも、立ちっぱなしは余裕です。沿線の景色を見ることが出来るなら。月に数回乗れば良い山手線の車窓から見える、夜の東京タワーがお気に入りです。高層ビルの隙間から覗く、東京のシンボル。通り過ぎるのは一瞬だから、電車の加速を緩めて欲しい...なんて思います。個人的に東京の夜景といえば、あのオレンジの灯なんですよね。ガラスというフィルターをどかして、自分の目で間近に見たくて、一度は浜松町に降り立ってみたかったんです。

 

 

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煙たい焼き鳥屋や気になる立ち飲み屋を横目にしながら芝公園方面に歩くと、東京タワーの麓まで見えるスポットへ。写真を撮ってみたけど、構図が難しいですね。もう少し撮影スポットを、調べればよかったかな。まぁ最低限、自分の目で楽しめればそれでいいんですが。

それにしても綺麗、ずっと眺めていられます。会社帰りであろう人たちの波を、敢えて対向して歩いていく。その時に感じる風は、なんだかとても心地が良いです。私もみんなと同じ会社帰りの人間ですが、自分だけの秘密を探しに行く、冒険家の気分です。定番のプレイリストだって、この夜だけは特別なサウンドに変わります。平日の夜に、肩からミラーレスを提げた女が真剣な顔をして東京タワーに向かうのだから、きっと田舎者か失恋した人だと思われていますね。実際じろじろ見られましたが、何を思われても別にいいです。今夜、東京タワーを見たい気持ちは、誰にも負けませんから。

 

 

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今宵の相棒。急いで撮ったので、ブレまくりの写真。あのシルバーリングを買って以来、全く表に出なかったトルマリンのリングです。まもなく眠る街のわずかな明かりの下で、落ち着いた表情を見せるローズカット。うん。やっぱり好きです。

 

midnight-airline.hatenadiary.jp

 

 

車窓から見える都会。特にオフィス街は、自分の手が届かない程完璧で、凡人の自分がこの地に足を踏み入れる事は果たして許されるのか、とずっと思っていましたがそれはただの気のせいですね。きっと。夜の都会散歩は、とても気持ち良くて純粋に楽しかったです。ひとりきりの夜は、私にとって大切な時間だという事を改めて強く思いました。もっと、都会に飛び込んでみたい。