サプライズ

今日、借りている部屋の掃除を頼んだ。

本当は自分でゴミ出しをしたいのだが、Airbnbを使った民泊なので有料でオーナーへゴミ出しと部屋の掃除をお願いしている。毎回200リラが掛かる、日本円で1000円ほど。正直200リラあれば、1回分の外食が出来る。でも、部屋が埃だらけ、自炊するから生ゴミも出る、そしてなんと言っても使用済みのトイレットペーパーをずっと放置したくない。(日本のトイレ技術&水道設備に感謝しています)

掃除担当はオーナーとは別の人だ。いつも来る掃除担当のおじちゃんは、笑顔を絶やさず話を沢山してくれる愉快な人だ。会話のやり取りは、トルコ語80%英語20%。こちらの下手くそトルコ語を一生懸命聞いてくれて、私のトルコ語をすごく褒めてくれる。なんて親切な人なんだ。

今回、彼と会うのは3回目だった。いつも彼だけ来るのに、今日は奥さんも一緒にきた。トルコ語で自己紹介し、最近食べたものや家族の話をした。

彼女もとても優して、トルコ人の女性にしては声の大きさが普通で落ち着いていた。トルコ語を勉強していることをとても褒めてくれた。嬉しいことに、この後一緒にご飯を食べようと誘ってくれた。本当にとても嬉しかった。と同時に、5分前にパスタを食べたのを心の底から悔やんだ。

掃除をしてくれている間、ベッドの上で大人しく待機

まさか、ご飯を誘ってくれるなんて。ガイドブックには決して載らない体験をするのが、旅の醍醐味である。それに、旅には嬉しいサプライズと要らないサプライズが存在するが、人の優しさに触れることが出来るサプライズほど嬉しいことはないんだ。彼らの家に行く途中、彼女とはトルコ語だけで会話した。私が会話の内容を分かっていない時、ゆっくり教えてくれた。間違えてもいい。完璧に話さなくても良いことを、また実感した。

 

温かくて健康的で優しい味付けのランチはとても美味しかった

5人で笑いながらご飯をいただく。1人でご飯を食べるのも楽しいけど、やっぱり、誰かと会話しながら食事をするのがとても好きなんだと思う。自分の親とご飯を食べるときは、あまり話さない。むしろ話すことを避ける。話しても自分の話や意見を真っ向から否定されるだけだから。親には感謝している、ひとり親で私と弟を育ててくれたことを。でも、今は距離を置きたいんだ。だから、今の暮らしがとても精神的に楽である。大前提として、会社員勤めじゃないからという理由もある。でも、私は以前のように死に物狂いで働きたいとも思わない。

食後のトルココーヒーは、とても爽やかでリフレッシュできた

もちろん、トルコに来て山ほどストレスもある。歩きタバコが本当に無理だし、赤信号で渡ることの意味が分からないし、トルコ人女性の話し声が大きすぎるし、夜9時以降1人では出かけられないし(変なおっさんに追われた)、音楽聴きながら街を歩けない。飲料水を買うのもマジで面倒くさい。トイレットペーパーを便器に捨てたいし、そもそも外出中トイレを探すのに一苦労する。ストレスかどうか知らないけど、以前よりニキビが爆増した。日本での日常が、ここでは非日常なのだから。

それでも、この国に住みたいと思う。私は今、長期滞在ビザを取得しようか迷っている。まぁ実際、迷っている時間なんてないんだけどね。この2ヶ月を無駄にしてはいけないんだ。

 

おじちゃんが私の食べたチキンの残りカスをネコにあげた

ちなみに、トルコ語でサプライズはsürpriz。似ている。