心を開いている友達や家族との再会、嬉しい時や感謝の気持ちでいっぱいの時、お別れの挨拶の時。トルコではハグをしほっぺにキスをする習慣があります。私はまだこの文化に慣れていない。ハグをする挨拶をするとき、ほぼ毎回私がおどおどしている姿は、トルコ人からしたら新鮮みたい。おばあちゃんクラスになると未発見生物を目撃したかのような目でこちらを見てくる。笑
「家族とハグはしないの?」
ハグをしない。小学生くらいまではあったけどあんまり記憶にない。大人になってからはない。こう答えると質問した9割の方たちがドン引きします。
「親と毎日電話しないの?」
しない。むしろトルコに来てから2ヶ月。1回もしていない。
ただこの答えは日本人としての一般回答であっているのか時々不安になる。私の家族だけがしないのか、日本の大多数の家族にも当てはまることなのか。
多くのトルコ人は家族の結束を重んじるので「家族との関わり方」に関する質問がとても多く正直毎回逃げたいと思う。しかも割とほぼ全員「家族とは仲良しで当たり前」のような前提で質問されるので本当に嫌になる。家族の関わり方以前に家族愛とか意味分からんし、ずっと悩んできた身にとって精神的負担のかかる質問。受付時間決めさせてもらってもいいですかレベル。
ただもちろんトルコ人全員が同じ価値観ではなく、このトルコの家族愛に対して鬱陶しいと思うトルコ人がいるのもまた事実である。そういう人は大体海外で1人で暮らして働いていたり日本などの他国で留学している人が多いなという印象。私からしたら近年の日本は、家族の結束力が弱まってコミュニケーション不足に陥っているとは思うし少しは見習った方がいいのかなって感じるけど、じゃあ帰国して自分の家族との関わり方を見直せるかって言ったら難しいです。
挨拶のハグは抵抗あるけど、日常生活においての感情をシェアする目的のハグはなんか良いなと思った。ハグした時リラックスできるというか心の扉が少し解放された気分になる。相手も私に歩み寄ってくれるんだ、私を受け入れてくれるんだという嬉しさで涙が出そうになる時もある。私は友達同士でもハグをあまりしてこなかったから、新鮮な気持ちになるんですよね。自分だけかもしれないけど。人の温もりって言葉とは違った安心感を持つのかな。最後に自分の家族とハグをしたのはいつだろうか。