非常戒厳令の後の釜山へ行ったけど

12月7日夜7時。夕食やお買い物を済ませてホテルへ帰る途中、歩いていると遠くから大きな声が聞こえてくる。お祭りをやっているように聞こえる。夜は人通りが多いんだなんて思いながら、段々まばらに配置されている警察官の数が多くなる。空気が少し違うかもと思うと、取材しているメディアが大勢居る。そして気が付いたら、ユン大統領に反対するデモの集団、そのデモを撮影する人、近くで見ている人など、自分の周りが人で溢れかえっていた。

 

12月3日に非常戒厳令。数時間後に解除するも大混乱する韓国国内。

日本国内のニュースではソウルのデモが大きく取り上げられがちですが、ここ第2の都市釜山でもデモは行われていました。

デモは西面駅(Seomyeon)のメイン通りで行われています。

マック、ナイキ、アディダスなどの有名なお店をはじめ、深夜近くまで営業している雑貨店やカフェ、飲食店が集まっている場所。釜山の人々が集まる。

 

赤い丸印の部分がデモ行進が行われていた場所。今後場所が増えたり変わったりする可能性あり。

 

そしてデモ参加者がみんな持っているこの紙。

内乱犯罪者 ユンソンニョル 即刻退陣 の文字
(googleカメラで読み込み)

デモ行進者に向けて無料配布されている。

 

「デモがあったら近づかないようにしよう」という心意気だったが、デモに気付くのは実際難しい。気が付いたらデモ集団に近づいているという感覚に近い。市民と警察官が衝突するほどピリピリした空気ではなかったけど、そんな空気をすぐ察知出来るかなんて分からないし、いつ起きてもおかしくはなかった。

 

在釜山日本国領事館からデモに関するメールがあったのは、日付が変わった直後であった。おそらく日本領事館も情報が追い付いていない可能性がある。

ちなみにこのメールは、外務省たびレジに自分の渡航情報を登録していると受け取ることができます。

 

正直、ニュースを見た時渡航するか真剣に迷ったが、「釜山はソウルじゃないから落ち着いているかな」と思っていました。しかしそれは浅はかな考えでした。自己責任で渡航しましたが、滞在中にまた非常戒厳令が出されたら冗談抜きで日本へ帰れないと思いました。もちろん、韓国国民でさえ危険な状態に晒されるのに、私たち外国人旅行者なんて安心に滞在できる保証は...。もしこれから韓国へ渡航される方々は、出来るなら予定を変更した方がいいかと。しばらく韓国は行けないな。