夢を拾っていたつもりだったんだ


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もう20年も前のはなし。家族でよく行った気仙沼の海岸で、夢中になって拾った物です。きっかけは、母親がこれかわいいでしょ〜石みたいでしょ〜って教えてくれた事からです。当時からキラキラしたものが好きだった私は、無我夢中になって拾いました。本当に丸くて石みたいで(なんなら石だと思ってた)、しかも大好きな透き通った水色がたくさん。稀に茶色もある。半透明な白もある。こんなにカラフルなんだ!自分だけが知っている秘密の宝のような存在でした。毎年、家族で泊まった民宿での恒例行事と化しましたが、ある夏の日。母親が教えてくれた石の正体は、ガラスでした。今はシーグラスと呼ぶみたいですね。「石みたいだけど、本当はガラスなのよ。これが沢山あるってことは海には大量のガラス瓶が捨てられているってことなの。」

 

オーストラリアみたい

夢を追っていたかのように拾っていた少女は、急に目が覚め手を伸ばすことはありませんでした。海に行っても、拾わなくなりました。と言うより、あの気仙沼の砂浜からは年数が経つごとに消えていきました。元々数が少なくなったのか、誰かが拾って行ったのか。どちらにせよ寂しかったけど、海の環境を考えたら当然のことだと小学生ながら自分を納得させました。

 

グミみたい

なんとなく捨てられなくて20年経った今日まで、押入れの奥にそっとしまっていました。久しぶりに箱から出しましたが、色が焦ることはなく当時と同じくらい綺麗です。最近は、ゆるミニマリストを目指している私ですが、これは思い出フィルターが掛かっていますから今後も捨てることはないでしょう。

なんなら、シーグラスの存在なんて忘れていました。思い出したきっかけは、インスタグラムでシーグラスを用いたアクセサリーを販売しているアカウントを見たことからでした。正直びっくりしました。まさかビジネスになっているとは...。しかも、中にはレアな色もあるらしく?フリマなどで高値で取引されている物もあるみたいです。ウヒョー。かわいいけど、海で見かけることは無くなって欲しいです。綺麗な海の方が守りたいですね。自然は無限にあるものではないですから。

 

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